キッチン:ステンレス天板のメリット・デメリット
2016年 7月 15日 家づくりのヒント
家を建てる時、リフォームをする時、一番悩むのはキッチンではないでしょうか?
キッチンのオプションは多数あり、その数は車の購入以上だと思います。
沢山ありすぎるのも困りものですが、自分にあったオリジナルキッチンが作れといったメリットもありますよね。
今回は多数あるオプションの中からステンレスの天板に注目していきます。
一概にステンレスと言ってもメリット・デメリットがすぐ浮かんでこないですよね。
ステンレス天板を選ぶ基準としてもらえたらと思います。
ステンレスのキッチン天板
①ステンレスキッチン
各メーカーともキッチンのシリーズにあわせていくつかの種類のワークトップ(天板)を発売しています。主要な住宅設備機器メーカーのキッチンの場合、ステンレス製か人造大理石(人工大理石)製かの2種類になります
ステンレス天板は、現在お住まいのキッチンや実家のキッチンなどで、多くの皆さんが使った事のある代表的な素材となっています。
②ステンレス天板のメリット
ステンレス天板 出典:https://cleanup.jp/kitchen/cleanlady/stainless_worktop.shtml
・水や熱、錆に強い
ステンレスというのは英語で「Stain less」(=錆なし)という意味で、全く錆びない訳ではありませんが一般的には錆にくい素材です。
しかも最近のステンレスは、昔と比較して、さらに錆びない成分について研究開発されているため、錆に対して非常に強くなりました。
このため、水を多く使うキッチンの素材としてはおすすめです。
特にSUS304といって鉄に18%のクロムと8%のニッケルを含んだ18-8ステンレス素材は水や熱にも強く、強度も高いです。
・汚れに強い
ステンレスは汚れがしみ込みにくい素材でもあります。
そのため、表面を中性洗剤で拭き取ると汚れが落ちますので、お掃除楽々です。
がんこな汚れはメラミンスポンジやクレンザーなどで研磨して落とします。
・臭いがつきにくく衛生的
ステンレスは医療器具にも使われる衛生的な素材です。
臭いもつきにくい事からキッチンの素材としても優れています。
ちなみに、キッチン全体の仕様で、木製のキッチンに比べオールステンレス製のキッチンはゴキブリの侵入率が1/8とも言われています。
・表面加工によって見え方が違う
ステンレスはヘアライン加工(細かい線が入ったツルツルピカピカの加工)やバイブレーション加工(ちょっと波打っているようなマット質感の加工)、エンボス加工(細かい凹凸が沢山ある加工)など、いくつかの仕上げ方があります。同じ素材でありながら表面の加工方法によっても様々なデザインがあります。
・流し(シンク)とのシームレスな接合
天板をステンレスにすると流し(シンク)部分もステンレスになりますので、この場合はシームレスといって天板から流しまで継ぎ目の無い一体型のものが人気です。
もし天板を人造大理石(人工大理石)にしてシンクをステンレスにした場合、継ぎ目から汚れや錆が付着することがありますので注意してくださいね。
・人造大理石(人工大理石)の天板に比べると若干安い
人造(人工)大理石の天板と比較した時にステンレスの方が少しリーズナブルな金額になる傾向があります。
③ステンレス天板のデメリット
・無機質な雰囲気
人造大理石(人工大理石)のもつ明るい自然な風合いと比べると、ステンレスは非常に無骨で無機質な雰囲気を漂わせます。
そのため、ステンレスが好きな人と嫌いな人とで結構好みの違いが出てきます。
・時間と共にステンレスの光沢が無くなる
家が完成した時はピカピカに輝いているステンレスですが、どうしても使って行くうちに光沢がなくなり、また水垢をそのままにしておくと水跡がつきやすくなります。
そのためマイクロファイバーの吸水性の高い布巾等でこまめに水気を拭き取る事が大事です。
・「もらい錆」がつく
ステンレス自体は錆びにくい素材なのですが、鉄製の鍋などを天板やシンクに長時間置きっぱなしにすると、鍋の錆などが付着して「もらい錆」といって錆が発生してしまうことがあります。
キッチンのもらい錆出典:http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20120301_1.html
もらい錆が付くと錆を取るのが大変なので、鉄製品の長期間置きっぱなしには注意が必要です。
・デザインによっては野暮ったい
ステンレスの加工方法によっては見た目が少し野暮ったくなることもあります。
オールステンレスキッチンのトーヨーキッチンやクリナップなどの仕上げはすっきりとした見た目のヘアライン加工やバイブレーション加工が施してあり、ステンレスが持つ重厚さが際立ちますが、TOTOやLIXILなどの大手メーカーのエンボス加工のステンレス天板は、どうしても汚れ・傷防止のエンボス加工など実用的なデザインに特化していることが多く、安っぽくなる傾向があります。
まとめ
メリットとして、「強い」「衛生的」などがあげられました。デメリットとして「無機質」「サビ」があげられました。
レストランなどの厨房など、業務用としてはステンレス製ばかりですよね。これはメリットとしてあげられる「強い」「衛生的」が最大限生きてくるからだと思います。
デメリットはお手入れでいくらでも対処できる事なので、デメリットを知りつつ、メリットが最大限活かせる素材だと思います。
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